日焼けに潜む危険とは

 

あなたは「日焼け」に対してどんなイメージを持っていますか?

 

もちろん「シミを作ってしまうかもしれないから日焼けはしたくない」というイメージを持っている人が多いと思いますが、中には「日焼けしていたほうが、健康的なイメージがある」と思う人も居るでしょう。

 

しかし「日焼けは健康的」というイメージを持つことは、実はとても危険なことなのです。

 

昔はあった「日焼けは健康的」というイメージ

 

「日焼けは健康的」というイメージは、実は昔はかなり根強くあったのは事実です。
たとえば1980年代前半ぐらいまでのアイドルタレントの水着写真と言えば、
「色白よりも、こんがりと日焼けしているタイプのほうが多い」というような状態でした。

 

さらに、かつての母子手帳には、「保護者の記録」の欄に「外気浴や日光浴をしていますか」という、日光浴を推進するような記述もありました。しかし1998年以降からは、日光浴の記述は母子手帳から消えています。

 

こうした事実を見ても分かるように、昔は「日光浴・日焼け=健康にいいこと」と考えられてきました。

 

その理由は、昔は「日に当たり、体内でビタミンDを合成させることが健康に役立つ」「そもそも日本人の肌は欧米人と比べて日光に強いので、皮膚がんにならない」と考えられていたからです。

 

では、この2つの説は正しいのでしょうか?

 

まず「日光に当たることによってビタミンD合成をさせることが大切」というのは、事実ではありますが、何も「長時間日に当たらなければならない」というわけではありません。
実際は「手や足など、体の一部分だけでも10分程度日当たりがあればOK」というレベルなのです。

 

昔の人の中には「日に当たらないと、『くる病』になる」という人も居ますが、くる病の原因は昔の劣悪な食生活における栄養状態の悪さが、大いに影響を与えていたという要素もあるので、今とは状況が違います。

 

事実、今では多くの人が紫外線対策をして日光を避けているにもかかわらず、
くる病の患者というのはほとんど見かけなくなりましたからね。
「食品からもビタミンDを摂れるようになった」というのも大きいでしょう。

 

次に、「日本人の肌は欧米人と比べて日光に強いので、皮膚がんにならない」
という説はどうなのかというと、半分正解で半分間違い、と言ったところです。

 

欧米の「白人」の肌に比べると、日本人の肌はある程度、紫外線に対する耐性があるのは事実ですが、それでも「皮膚がんにならない」というわけではありません。

 

皮膚がんは高齢になれば発症リスクが上がるのですが、昔は日本人も平均寿命が短かったため、「皮膚がんを発症する年齢になる前に亡くなる」というケースが多かったんですよね。だからこそ皮膚がん患者の数が目立たず、「日本人は皮膚がんにならない」と思われやすかったのです。

 

そんなわけで、これまでの経緯を見ると、昔は「日焼けは健康的」と思ってしまうのも無理はない、という状態だったのですが、今ではその説は間違いであったということがハッキリしている、というわけです。

 

日焼けは皮膚炎の一種!肌が悲鳴をあげている!

そんなわけで「日焼けは健康的」というイメージは、明らかな間違いです。

 

それどころか医学的には、日焼けは皮膚炎の一種として認識されているんですよ。
「日光皮膚炎」という立派な病名がついているのです。

 

日光皮膚炎の中でも特に問題になるのが、日光を浴びたあとに起こる「肌が赤くなる」という症状です。これこそが、肌が紫外線の悪影響で炎症を起こして赤くなっている「サンバーン」という状態で、このサンバーンの状態は、ほとんど「やけど」と同じような状態となっています。

 

たとえば、日焼けがひどいと皮がめくれてきますよね。あれって、「やけどができると水ぶくれができて、その水ぶくれが潰れると皮がむける」というのと大差ないと考えて下さい。

 

つまり極端に言えば、
日焼けを好む人は「わざわざ自分でやけどを繰り返しているのと同じようなもの」というわけですね。

 

ページの先頭へ戻る